2012年3月9日金曜日

社会

サポートの手間が最もかかったのが、Social Study(社会)だ。

最初の1ヶ月は、My History Projectという、生まれてからこれまでの自分の歴史と、社会の歴史をイラストや写真を入れてポスターに書き、プレゼンテーションボードに貼り付けていくという内容で、英語のハンディがありながらも、絵が得意だった息子には、学校の生活に慣れるため非常によい学習だった。

My History Project

しかし2ヶ月目からは500ページもある教科書を使う授業が始まった。教科書自体の内容は、地理と歴史が一体になったもので、非常によいものだと思う。しかしこの教科書を自分で読んで、各節ごとの設問に答えてくるという宿題が毎日出る。この宿題のための準備をしておくのが非常に大変だった。1回分は5~6ページなのだが、英語の問題から、息子一人ではとてもこなせる内容ではない。そのため、私が予め各段落ごとの要約をページの余白に日本語で書き込んでやり、設問の回答例を用意してやったのだが、このために毎日3時間くらいかかるのである。そして何と、授業では、宿題の答え合わせをするだけで、本文の内容を解説するようなことはないようなのだ。教師にとってこれほど楽で、生徒にはこれほど負担のかかる授業のやり方はない!ただし息子にとっては、英語のハンディがあるため、予め準備した内容を発表したり、聞いたりする程度で、十分英語の練習にはなっているのかも知れない。

なお、この社会の教科書は非常に良い内容なのだが、これを授業で消化するためには、毎日3時間程度の時間が与えられないと無理ではないかと思う。数年前、高校生用の生物に関するアメリカの教科書が日本語に翻訳され、優れた内容だと紹介されていたが、確かにアメリカの教科書の内容は非常に優れていると思う。ただしこの内容が本当に消化されているかというと大きな疑問符が付く。どれほど優れた教師であっても、毎日1時間程度の時間では、「素晴らし過ぎる教科書」の内容を授業で消化していくことは不可能ではないかと思われる。

社会の教科書に私がコメントを付けたもの。
全ページにこれをやるのは非常に大変だ!