教科書を読んで感じたのだが、理科の英語は他の教科よりもはるかに平易だった。サイエンスの世界では英語が共通語になっているが、サイエンスの英語が社会科学などと比較して平易なのが、このことと関係しているかも知れない。
さらに、理科ばかりでなく、社会でも言えることだが、アメリカの教科書では「高度な科学的内容」を出来るだけあいまいにしないようにする姿勢が見られる。例えば理科では、「重さ」と「質量」の違いなどに踏み込んで解説しており、社会では、考古学的史料の年代決定として、放射性炭素測定法などに言及している。子どもたちがどれほど適切に理解しているか疑問な点もあるが、本質的な点をあいまいにしない態度が、アメリカのサイエンスを支えていると言えるかもしれない。これほどレベルの低い数学をやりながら、サイエンスではアメリカが今でも世界のトップを走っている理由がこういうところにあるのかも知れない。
理科の副読本 簡潔で非常に良い内容です。 |