2011年6月27日月曜日

フクロウの観察会

昨日は夜8時から10時まで、オーデュボン協会のSeward Park Nature Centerで催されたフクロウの観察会に参加した。夏のシアトルは夜10時でも、まだほんのり薄明るい。参加者は15人程度だっただろうか。最初に、各自が勝手にペレットの分解をして、中に含まれているものを観察した。その後、園内に生息するフクロウの説明があった。園内には4種のフクロウが生息しているとのことだった。最後に野外の観察に向かった。1時間くらい探したが、残念ながら実際にフクロウを見ることはできなかった

Barred Owl
Western Screech-Owl
Great Horned Owl
Northern Saw-whet Owl

少し気になったのが、おそらくこれまでに観察されたことがあるポイントなのだろう、森の中の要所、要所で、レンジャーの女性が、ipodにスピーカーをつけて、フクロウの鳴き声を流していたことだ。自然のフクロウがその声に反応することをねらってのことだろうと思うが、これはやってもよいのだろうか?しかしここはアメリカだ。細かいことは気にしないのだろう。


参加者は以外に年配者が多かった。
子どもは両親と一緒にきた一人だけだった。
 
各自に配布されたペレット
園内で採集されたもの
小さなラットの骨と思われる
レンジャーによるフクロウの説明

2011年6月26日日曜日

ソローの歩いた山(その3)

ソローが歩いたルートはどこなのか?

『メインの森』の「クタードン山」には、彼が山頂に到達したときの様子が描かれてい。しかし彼が実際に到達したのは、南峰とバクスター・ピーク(最高地点)の間にある台地状の尾根だったと考えられているようだ。

現在、カターディンには幾つかのトレイル(ルート)があるが、ソローのルートと一番近いのは、Abol Trailのようである。ソローの時代にはトレイルなどなかったので、今、ソローと完全に同じルートを辿ることはできない。地図で見る限り、このAbol Trailは、南側の山麓から一気に稜線を目指して登って行く険しいルートのようだ。今回私が入園券を確保できたのは、このトレイルより少し西側のKatahdin Streamから登って行くルートと、ソローの時代には、おそらく誰も歩いてはいなかった北側のChimney Pondからのルートだ。しかしChimney Pondから南峰を経てバクスター・ピークを目指すと、ソローが到達した地点を経由することになる。

Distance to Baxter Peak from Katahdin Stream campground via the Hunt trail
5.2 miles

Distance to Baxter Peak from Roaring Brook campground via the Helon N. Taylor trail and the Knife Edge
4.3 miles

Since many people climb Mount Katahdin, some might like to know the route that Thoreau took in relation to modern trails.  Thoreau approached the mountain from the south, roughly paralleling the modern Abol Trail and about two miles to the east.  Thoreau’s route began by following the Abol Stream.  He turned away from the stream and made his way up the mountain about one mile from the location of modern Abol Campsite, climbed just to the west (left) of what is now called “Abol Mountain” and continued his ascent just to the west (left) of what is now called “Rum Mountain”.   This brought him between South and Baxter Peaks.  He reached the tableland between these peaks to the east of the modern Appalachian trail.  (The information about his route is from Huber, P., The Wildest Country: A Guide to Thoreau’s Maine, Appalachian Mountain Club Publications, Boston (1981), pp. 141-142.)
http://www.danielbbotkin.com/books/no-mans-garden/no-mans-garden-excerpt/

2011年6月24日金曜日

レイチェル・カーソンの「失われた森」(その1)

7月1日からソローの足跡を辿るため、メイン州に行くが、Mt.カターディンのあるバクスター州立公園の入園券は、3日分しか確保できなかった。あと2日間ほど滞在予定に余裕があるので、この機会に、レイチェル・カーソンが『われらをめぐる海』や『センス・オブ・ワンダー』の執筆を行った別荘と、彼女が「失われた森」Lost woodsと名づけた場所を訪ねてみたいと思う。

しかしネットで検索したところ、カーソンが使用した別荘の位置がどうしてもヒットしない。おそらく現在この別荘は、別の個人の所有になっているためだろうと思う。West Southportの近くでSheepscot Riverに面した場所ということは分かったので、とにかく現地で探してみることにした。

Linda Learが書いたカーソンの伝記を読んでみると、この別荘の近くの森を「失われた森」と呼んで、カーソンはこの森での散策をことのほか好み、また開発のうわさを聞いて、「買い取ってでも保護したい」と言ったそうである。現在この森はBoothbay Region Land Trustによって管理されているようなので、時間が許す限り、この森も歩いてみたいと思う。
Boothbay Region Land Trustのページ
レイチェル・カーソンの夏の別荘
http://www.pbase.com/cp8800/image/85841574

2011年6月22日水曜日

ソローの歩いた山(その2)

メインは遠い。シアトルから行くとアメリカ大陸の反対側だ。往きは8時間29分、帰りは12時間21分もかかる。日本に帰るより時間がかかるとは…

往きのフライト
帰りのフライト

ソローの歩いた山(その1)

7月1日から9日までの予定で、ソローが『メインの森』で登った山・カターディンに行くことにした。

現在、カターディン一帯はメイン州のバクスター州立公園として、入園が厳しく制限されている。正確な数字は把握していないが、宿泊を伴う入園は4ヶ月前に抽選に応募する必要がある。1日の入園については、約80台の車に制限され、入園券を事前に購入しなければならない。メイン州の住民は6月13日以降、夏の間の入園券を予約購入することが出来るが、州外の場合は二週間以内の入園券しか購入できない。私はメイン州の住人ではないので、二週間以内の購入しかできないが、一昨日からインターネット上で購入を始め、7月3日と4日の分まで購入できた。目的はカターディンに登り、ソローが歩いた跡を辿ることだが、山は天候次第なので、7日の分まで連続して購入して行く積りだ。

入園が厳しく制限されているということは、それだけ自然が野生のままで保護されていることになる。現地の様子を見るのが今から楽しみだ。

(追記:4日目の予約をしようとしたところ出来なかった。調べてみると、1ヶ月に3回までの予約しかできない規則になっていることが分かった。メイン州滞 在は7日間なので、最初の3日間の天候が悪かった場合、4日目以降は当日券をねらうか、ポートランドに下って、レイチェル・カーソンにゆかりの場所を散策 するか、天候次第で考えなければいけない。)
Mt.Katahdin
 バクスター州立公園トップページ
入園券購入のページ

Iron Goat Trail to Wellington

昨日はIron Goat Trail to Wellingtonというハイキングコースに行ってみた。ここは1800年代の終わりから1920年代まで利用されていた山岳鉄道の跡を辿って歩くコースで、いたるところに廃道となったトンネルを見ることができる面白いコースだ。終着点のWellingtonの手前には、長い雪避けトンネルがあり、この中を歩くことができる。Wellingtonはかつてカスケード山脈太平洋側のターミナル駅として栄えた町だったが、現在は、廃墟どころか何もない山林になっている。鉄道そのものは1929年以降、別のルートを通っている。

トレイルは鉄道跡を歩くため、なだらかで歩きやすい。カエデ、カンバ、モミ、ヒノキなどがところどこに純林を形成する、変化に富んだ美しい森だった。残雪があり、一、二箇所危険な場所もあった。月曜日ということもあってか、一組のハイカーに出会っただけだった。熊避けの鈴「さよなら熊さん」と同行の一日であった。
Round Trip: 12 miles
http://www.wta.org/go-hiking/hikes/iron-goat-trail-stevens-pass-west

 新緑が美しいトレイルの入り口
鉄道の廃隧道
雪解け水で出来た滝
峠に設置されている「青空トイレ」
トイレの前面に広がる風景
 Wellinton手前の雪避けトンネル跡
現在のWellinton
「さよなら熊さん」

2011年6月13日月曜日

Wallace Falls

久しぶりの晴れ間を見て、今日は午前中にWallace Fallsという州立公園を歩いてきた。6キロほどのゆるやかなコースで、途中に三つの大きな滝がある。素晴らしい景観のコースだった。双眼鏡を持たずに行ったため、鳥の姿は確認できなかったが、まだミソサザイの囀りが聞こえていた。Flickerと呼ばれるキツツキの声もした。
Roundtrip 5.5 miles
Elevation Gain 1200 ft
Highest Point 1500 ft
http://www.wta.org/go-hiking/hikes/wallace-falls

森の入り口は若干雨林の雰囲気

雪解けの水量豊かな川に沿って上って行く

美しい苔の林床

倒木更新の様子も随所み見られる

Lower Falls ここからの眺めが一番素晴らしい

Middle Fallsの眺め

Upper Fallsの噴出し口




2011年6月6日月曜日

Lake Serene

真面目に勉強をしていたため、ネタがなくしばらくブログの更新ができなかったが、今日は数週間ぶりの晴れだったので、中央カスケード山脈のLake Sereneという湖に行ってみた。湖と言っても、山を登ること3時間、Mt. Indexという針のような絶壁の裾にひっそりと横たわる湖なので、それなりにきつい山歩きだった。上部にはまだ残雪があり、湖も9割はまだ凍った状態だった。しかし素晴らしい天気に恵まれて、最高の山行だった。途中、しきりにミソサザイの囀りが聞こえたが、姿は見えなかった。
Roundtrip     7.2 miles
Elevation Gain     2000 ft
Highest Point     2521 ft
http://www.wta.org/go-hiking/hikes/lake-serene

 裾野からのMt.Index

途中の雨林も美しい

谷の反対側に展開するRidge山群

谷の北側にそびえるScott Peak

滝はすごい水しぶき

途中にはいくつも滝がある

Lake SereneとMt.Index