2012年6月4日月曜日

Pogoplug Mobile改:OpenVPNサーバ

60ドルほどで購入したPogoplug Mobileを、ArchlinuxとOpenVPNで、激安のVPNサーバに改造してみた。

Pogoplug Mobile
こんなに小さくても、
れっきとしたコンピュータ

最近はどこの組織や機関でも、セキュリティ対策でプロクシが設置され、Webが使えるだけの状態になっているところが多い。私の大学でもhttpプロクシのポートが一つ開けられているだけで、smtpやpop3を使用するメーラーでさえ使用できない状態にされている。

特に不便なのはPogoplugが設置できないことだ。PogoplugはTCPの80番と443番に加え、UDPの4365番と3333番を使用する。仙石氏のstoneなどを使用してポート変換すれば、プロクシ越えできないこともないが、いっそのこと自宅にVPNサーバを設置して、研究室にあるサーバは、全て自宅のゲートウェイからインターネットに出るようにしておけば、後々も便利である。

Pogoplug
これでピンクちゃんたちも、
自由に外にでられるようになりました。

動かしてみると、思ったよりスループットもよく、まずまずの出来ばえだ。プロクシ越しにPogoplugを使用しているという情報はネット上に見えないので、あるいは私のところが「世界初」の使用例かも知れない。

それにしても、ネット上に流されている情報の不正確なことには今更ながら驚いた。20年ほど前にインターネットの商業利用が始ったばかりのころ、ネット上の技術情報は信頼できるものがほとんどだった。しかし現在では恐らく9割以上がどこかに間違いを含んだ情報になっている。OpenVPNは10年ほど前に一度使用したことがあるだけで、最近は全く触れていなかったので、ネットで設定方法を確かめようとしたのだが、あまりに酷い設定例ばかりであきれてしまった。特にローカルのDHCPが動いている状態で、OpenVPNでも簡易DHCPを動かしているような設定が多く、よくこれでネットワークが機能しているものだと、逆に感心してしまうほどだった。