2012年8月16日木曜日

愛車フォレスターを手放す


帰国のため、1年5ヶ月乗った愛車のフォレスターを手放した。昨年の4月、2万2千ドルで購入した車だったが、1万2千ドルで或る日本人に譲った。

もともと2万2千ドルという価格は、中古車として非常に高いという印象だったが、帰国間際の忙しい時、簡単に手放されるようにと、日本人スタッフのいる中古車店で購入したため、他車との比較などもしないで購入した車だった。1年5ヶ月の間、故障などはなく、4WDだったため、冬の雪でも問題なく利用できたので、車としては当りだったと思う。ただし、最初からタイヤの状態があまり良くなく、いつもタイヤを気にしながら乗っていた。(冬の間は中古のスパイクタイヤを履いていた。なお、Aurora Ave.にある中古タイヤ店は安いが仕事がずさんで乱暴だった。Lake Cityにある韓国人の中古タイヤ店はちょっと高いが仕事が丁寧でお勧め。)


  • ネット情報で買い手を見つける

手放すにあたって、最初に購入した店で引き取ってもらうことを考えていたが、この場合には、1万ドル以下になることが予想された。最近の中古車市場は、ネット売買が中心で、私の場合も、この店で代行販売をしてもらい、販売価格の7%を店が取るという仕組みだった。しかし、清算にあたっては、傷の修理代などが引かれるため、実際に手元に残るのは1万ドル程度だろうというのが私の予想だった。

シアトルにはジャングル・シティというコミュニティ・サイトがあり、ここで先日、4WDを買いたいという情報を偶然目にした。車の価格情報サイトBlue Bookで調べると、私の車の場合、次のような価値になっていた。

Excellent: $15,105

Very Good: $14,605

Good: $14,155

Fair: $12,655

車の機能的な程度としてはGoodかVery Goodだと思ったが、マーケットに駐車していて、隣の車のドアに当てられた傷や、バンパーをかすられた傷があったのと、面倒な値引き交渉をしたくなかったので、最低評価よりも低い1万2千ドルで売りたいと申し出たところ、すぐに売買契約が成立した。


  • 廃棄ガスのチェック

ネット上の日本語の情報では、個人間の売買を行う場合、排気ガスのチェックが必要とされていたので、テスター屋に行ってみると、私の車は年式が新しいため、個人売買でもチェックは必要ないということだった。2012年現在、チェックが必要な車は2007以前の車ということだった。


  • 売買の実際

売買の当日、チェックと引き換えに、Titleと呼ばれる車の権利証を渡した。相手が家族のある日本人だったため、信用してパーソナル・チェックで代金を受け取ったが、1万ドルを越える場合は、バンク・チェックにしてもらった方が安心かもしれない。私の場合、チェックを口座に入れた翌日には、送金手続きが完了していたので、実際には何の問題もなく代金を受け取ることが出来た。

本来は、Titleに売主のサインがあれば、登録の手続きは買主だけで出来るのだが、後学のため、私自身もLisence Officeという登録事務所に同行し、登録手続きを行った。

私達が訪ねたのはベルビューの事務所で、ショッピングモールの一角にあった。10時ごろ訪れると、すでに20人ほどの人が順番を待っていた。事務所には、売主と買主の氏名住所、売買価格、車の情報などを書き入れる簡単な用紙があったので、記入し、順番を待った。Titleには記入欄が幾つかあったが、間違えるといけないので、予め記入は行わなかった。


  • 売買価格の申告と税金

1時間ほど待って順番が来た。窓口に先ほど記入した用紙を差し出すと、同様の内容と、さらに車の状態を記入する用紙を渡された。ワシントン州では、購入価格の1割弱を消費税として収めなければならない。買主の希望で或る価格を記入し、状態を適当にGoodと書いて渡すと、どういう評価基準なのか1万6千ドル以上の見積書を出して来て、「状態がGoodならこの評価基準で税金を納めなければならない」と言われてしまった。税金を納めるのは私ではなく、買主なのだが、英語が苦手のようだったので、「実際には、ボディーに多少の傷があり、タイヤの状態なども良くない」と言うと、そのように用紙を書き直すように指示され、何だか信用していないような様子だったが、最初の申告額で受理された。

ネット上の日本語情報では、価格ゼロでも登録が出来たようなことが書かれているが、これは大昔の話で、現在は不可能だと思う。買主になり、安い価格で登録しようと思う場合は、車の不具合を予めよく確かめて(?)おくことが大切だ。なお、不具合を証明する書類などは要求されない。

Titleの記入は指示に従って簡単だった。


  • 後日談

結果としてスムーズに車を手放すことが出来たのだが、最初にあてにしていた中古車店が何と倒産してしまった。そもそも手放すときのことを考えて、この中古車店で車を購入したのだが、倒産ということまでは考えていなかった。もし個人売買で手放すことが出来なかったらと思うと、冷や汗ものである。また、中古車で2万2千ドルというのは如何にも高い。これだけ出すのなら、次回は新車を購入して高く売るか、リースにしても良いかと思っている。